ご挨拶
日本歯科専門医機構 副理事長
藤田 一雄
この度、日本歯科専門医機構の役員に就任いたしました藤田一雄と申します。長きにわたり日本の歯科医療の発展に貢献されてきた本機構の一員となり、大変光栄に思います。歯科医療を取り巻く環境は、高齢化社会の進展や医療技術の革新のみならず、近年では口腔ケアへの意識の高まりや、多様な患者ニーズの出現など、日々目まぐるしく変化しています。このようなダイナミックな状況下において、歯科専門医は、高度な専門知識と技術を駆使し、患者さん一人ひとりの口腔の健康を総合的にサポートする、極めて重要な役割を担っています。私は、歯科専門医がより一層社会に貢献できるよう、以下の三点に力を入れていきたいと考えています。
1 専門医の育成・支援の強化
専門医の育成プログラムの更なる充実を図り、専門医が生涯にわたって学び続けられる環境を整備し、常に最新の歯科医療を提供できる体制を構築します。さらに、専門医同士、学会同士の連携を促進し、知識や経験を共有できるプラットフォームを構築することで、専門医全体の質の向上を目指します。
2 地域歯科医療との連携強化
歯科専門医が、地域医療の中核となり、他の医療従事者との連携を強化することで、より包括的な医療を提供できる体制を構築します。特に、高齢者や障害を持つ方など、特別なケアを必要とする患者さんに対して、専門医が中心となり、地域包括ケアシステムの一翼を担うことを目指します。
3 国民への情報発信の拡充
歯科専門医の役割や専門医制度について、一般の方々にも分かりやすく情報発信を行い、歯科医療に対する理解を深めていきます。情報を発信することで、患者さんが自ら口腔の健康に関心を持ち、歯科医院を受診するきっかけとなるような取り組みを推進します。また、歯科専門医の社会的認知度を向上させることで、国民全体の口腔の健康レベルの向上に貢献します。
これらの取り組みを通じて、歯科専門医機構が、日本の歯科医療のさらなる発展に貢献できるよう、全力を尽くしてまいります。