補綴歯科専門医制度の構築ではお世話になりました
日本歯科専門医機構 理事
窪木拓男
日本歯科専門医機構、日本補綴歯科学会と日本顎咬合学会が共同で構築して参りました補綴歯科専門医制度が、念願叶い、令和5年10月12日に広告可能となりました。今井理事長、理事各位、事務局各位におかれましては、微に入り細に入り懇切丁寧なご指導を賜りましたこと心より御礼を申し上げます。今後は、制度としての完成度を高めるとともに、教育内容の不断のブラッシュアップを進め、国民にとって本当に益ある制度となるよう努力したいと思っております。この認定プロセスを経験した者として、本理事会メンバーに抜擢して頂いたことに感謝を申し上げますとともに、少しでもその経験を活かすことができましたら幸いです。日本補綴歯科学会の本年度の学術大会のスローガンは「不易流行(ふえきりゅうこう)」というものです。この意味は、守らなければならないもの(不易)と変化させるべきもの(流行)があるという意味です。最近の補綴治療に対するデジタル技術の応用は、デジタル技術を使うことが目的になり、本質を見失っている部分があるかもしれません。先達が永年培ってきた補綴治療の神髄を守りながら、それをより良く実施するためにデジタル技術を利用すべきと考えます。専門医制度のあり方も、今井理事長が常に仰っておられる国民ための専門医制度という理念の部分は守らなくてはならない大原則であります。国民が安心して受診して頂くことができる専門医の質の担保という点は最も重要視しなくてはならないと考えられるからです。一方で、人口減少やそれに伴う専門医の地域偏在などの問題に柔軟に対応して行く部分は変化すべき部分と考えられます。日本歯科専門医機構が真なる意味で国民に貢献できる様、皆さんと共に汗を流したいと考えております。今後ともご指導賜ります様、御願い申し上げます。