執行部からのご挨拶

就任のご挨拶と抱負

一般社団法人日本歯科専門医機構
理事 丸川珠代

 この度の理事拝命にあたり、まずもって日頃より歯科医療の専門性の発展を通じ、国民の口腔と全身の健康増進に多大なる御貢献をいただいている皆様に心から感謝と敬意を表します。

 我が国は、世界のどの国も経験したことのない人口構造の超高齢化に直面しております。高齢化の進展に伴い、これまでの外来の診療室で行う、う蝕や歯周病などへの対応に加え、在宅等において患者の全身の状態に配慮しながら、口腔の衛生管理や、摂食嚥下機能などの口腔機能の維持向上を行うことが求められており、健康寿命の延伸や健康格差の縮小を図る上で、全身の健康にもつながる口腔の健康の重要性が指摘されております。

 このように歯科保健・医療の重要性が増す中で、それぞれの専門領域において適切な研修教育を受け、十分な知識と経験を備え、患者から信頼される歯科専門医の資格を、中立・公正な立場で認定や更新を行う日本歯科専門医機構が果たす役割は大きいものと考えます。

 日本歯科専門医機構においては、平成30年の発足以降、関係学会等関係者のご尽力により、順次、歯科専門医制度の認証等の仕組みの整備を進めております。また、令和3年10月には、一定の専門性を満たす旨の認定を日本歯科専門医機構からうけた歯科医師は、当該専門性についての広告が可能となるなど、着実な歩みを進めております。

 私自身、歯科保健医療の充実とともに、歯科専門医制度の更なる発展を目指し、より多くの方々からの制度への理解を得るべく、普及啓発にも力を入れて取り組んでまいります。今後とも、歯科保健医療施策に一層のご理解、ご支援をいただきますようお願い申し上げます。